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1月17日(日)に寺子屋塾・会社ゲーム道場を開く井上淳之典さん
(2010年1月11日 18:37)

『寺子屋プロジェクト』を主宰している井上淳之典(いのうえあきのすけ)さんに、2010年1月6日(水)三重県東員町の事務所でお話しをうかがいました。

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                            井上淳之典さん

井上さんは名古屋市生まれで、1994年から四日市市で、自ら学ぶ教材システム「らくだメソッド」を用いた教室『寺子屋塾』を開いています。

25歳のとき、ひょんなきっかけから教育の仕事に関わるようになり、最初の7年間は名古屋市内の中堅進学塾で専任講師をされていたそうですが、手取り足取り勉強させるスタイルに限界を感じ、32歳のときに辞めて単身上京。東京で2年間、自然食普及のNGOで活動する中で、さまざまな出会いがあり、中でもらくだメソッドや、新潟にある研修施設「点塾」で行われていた「システムキャンプ」に大きなインパクトを感じ、いずれも「教えない」という姿勢を大事にすることで共通していたことが、その後のご自身の教育スタイルを考える大きなヒントになったそうです。

ちょうどその頃に結婚話がまとまり、奥様の実家のある四日市市に拠点を定め、自宅の1室から寺子屋塾をスタート。

らくだメソッドは、平井雷太さんという方が考案され、体系化した学習法で、「内発的動機付け」に着目し、「押しつけない、強制しない、命令しない」関わりの中で「自分で決めたことを自分の力で実現する」ことに主眼をおいています。

無理やり勉強させても学力はなかなか伸びないですが、自分から進んで勉強する場合はもの凄く伸びる・・・。つまり自発性が大事だということは、井上さん自身進学塾で、多くの小中学生と接する中で感じられていたそうです。

テストの成績に一喜一憂するよりも、まずは自ら学ぶ姿勢づくりに目を向ける。そうした土台ができれば、結果として成績UPにもつながるんですね。人から教えられなくても、わからないままでやってみること、できるできないにかかわらず、まず体験してみる姿勢を大事にすることで、自発性や当事者意識を培い、言葉を超えた身体での理解も可能になってくるとのこと。

また、寺子屋塾では小中高大の学生さんの他、不登校やひきこもり、自閉や聴覚障がいなど、学ぶことについて何らかのハンディがある方が3割ほど占めているだけでなく、今では大人の生徒さんも随分いらっしゃるそうで、バリアフリーの学習環境づくり、ということも重点に置かれています。

井上さんいわく、「自発性」とか「当事者意識」というようなことは、単に子どもたちの教育だけに留まらない課題で、社会人むけの生涯学習や、地域づくりにもそのままつながる、とのこと。

結局、目の前の問題を他人事にしないで、「自ら動く」ことが全ての始まり。当事者意識をもって動き、そして、他人も「自ら動く」ようにしていく。そうしたボランタリーな人材が育つ環境づくり、動ける場づくりが必要になる、と。それは本当にそうだなぁ、と実感します。

井上さんは、寺子屋塾を経営される傍ら、さまざまな地域活動に関わり、行政や企業、NPO等からいろいろな相談事が持ち込まれる中で、このようなボランタリーな人材育成や場づくりの大事さに気付かれ、現在は、スチューデントエコノミー、地域の未来・志援センター、豊森なりわい塾など、さまざまな団体や人材育成の企画に複数参加されていらっしゃいます。

とくに、ここ5年ほどは、“ファシリテーション”というテーマを軸に、名古屋、四日市、犬山、岐阜など各地で研修や講座を行うことが増えてきたとのこと。たとえば、なごや環境大学では、平成19年度秋期から、大学生や就職間もないフレッシュマンをメインターゲットにしたファシリテーション入門講座を5期にわたって企画提案し、実施されました。それがきっかけで、昨年は大学のゼミや企業の社員研修でも実施されたそうです。

この「ファシリテーション」という言葉は、最近よく耳にしますね。組織運営や地域づくりなど、様々な立場の方が集まった場合に、場の活性化や合意形成を促す手法として色んな場所で注目されてきています。そのファシリテーション講座の特色あるプログラムの1つが「トータルゲーム」。
この「トータルゲーム」は、筆者も初耳だったのですが、双申(株)という会社で開発された、経営シュミレーションゲームなんだそうです。仕入れから製造、販売、広告、研究、人材育成など、経営に必要なさまざまな要素をバランス良くやりくりすることで、バーチャルながら市場や社内環境全体を見通す体験ができるので、自身の経営スタイルや見直すだけでなく、経営という範囲を超えた部分で、思考や判断のパターン、人との関わり方なども見えてくるんだそうです。

ゲームを楽しみながらそうした勉強が出来るというのは、非常に面白い取り組みですね。「学力」というと、一般には算数や国語など、教科の勉強のことと思われていますが、井上さんは、過去の病気体験がヒントになって、日常生活の当たり前のことや、「学力=生活力」という考え方を大事にした教育を実践したいと思われるようになり、そうした教育を実践するモデルを追い求めるなかで、江戸時代の「寺子屋」がそれに近いのではないかと注目され、屋号にされたそうです。

江戸時代の生活って、資源循環もちゃんと意識していて持続可能だったわけですし、今のように文部科学省も義務教育の制度も大学もなかったのにかかわらず、幕末期には、庶民の中から政治、経済、文化などあらゆる分野で、世界レベルで通用するような優秀な人材を多数生み出してますよね。

教育は国家100年の計とか、地域活性には教育が必要とはよく言われていますが、その教育の方法自体を見直すことも実は重要なのだ、ということがよくわかりました。

今後、井上さんが企画、運営されている講座などにも参加し、報告していきたいと思います。現在、寺子屋プロジェクト主催の講座は、だいたい月1回をめやすに実施されているとのこと。
サイトに随時案内がのるそうなので、興味ある方は是非参加してください。

次回は、1月17日(日)に、名古屋市内で「寺子屋塾・会社ゲーム道場」(トータルゲーム初級編・製造業版)が開催されます。上記のトータルゲームを用いたプログラムとなります。ご興味ある方は是非!

日時:2010年1月17日(日)10:00~18:00

会場:中部リサイクル運動市民の会 会議室(名古屋市中区富士見町9-16 有信ビル2F)
          
内容:10:00~ オリエンテーション ルール説明
    11:00~ 本番ゲーム(1期分) 決算説明
    13:00~ 本番ゲーム(5期分目標)
    16:00~ 気づきの棚卸しと構造化、共有
    18:00  終了

進行役:井上淳之典

参加費:一人5,000円(リピーターの方2,000円、学生無料)

定員:16名(定員になり次第締切ります)

持ち物:筆記用具、小銭300円(ゲームの資本金)、
     電卓(暗算が超苦手な方のみ。使わない方がgood!)

備考:終了後に懇親会があります(希望者のみ・参加費実費)

申込み:info@terakoyapro.net または 080-3668-4919(井上)まで
     会場準備の都合上なるべく1/14(木)までに申し込んでください
    
※案内チラシは下記アドレスからPDFファイルでダウンロードできます。
http://www.terakoyapro.net/TGEseminor100117.pdf 

(高須健一)

寺子屋プロジェクト:http://ouraimono.terakoyapro.net/

らくだメソッド: http://www.rakuda-method.com/

トータルゲーム:http://www.soshin.cc/tg.htm

なごや環境大学:http://www.n-kd.jp/

豊森なりわい塾:http://www.toyomori.org/

スチューデントエコノミー:http://se.koraboya.com/

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