『アサルトガールズ』は、『GHOST IN THE SHELL―攻殻機動隊―』『イノセンス』『スカイ・クロラThe Sky Crawlers』などで世界的に知られるアニメーション界の鬼才・押井監督が、実に8年ぶりに挑む長編実写映画です。名古屋では、ゴールド劇場で2009年12月19日(土)から公開しています。

©2009八八粍・デイズ/ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
熱核戦争後の荒廃した地表を模した、砂漠の戦場<Avalon(f)>。アサルトライフルほかパワフルな銃器を手にフィールドを駆ける、3人の美しき女ハンターたち。巨大モンスター<スナクジラ>の群れが地を這い、強襲揚陸艦が宇宙を飛び、アサルトライフルのマズルフラッシュが光る。連射される弾丸、乱れ飛ぶビームとミサイル・・・
激しい戦闘の末に、突然変異の超大物<マダラスナクジラ>を仕留めるのは、はたして誰か!?そして、かつてない激しい戦いの果てに待っていた、意外な結末とは―?(説明資料より)
筆者も早速ゴールド劇場で映画を観てきましたので、内容ご報告します。尚、映画の内容とあらすじについては、公式サイト等でご確認ください。
さて、最初に言っておきたい! この映画、黒木メイサ、菊地凛子、佐伯日菜子、のファンは無論ですが、戦闘服フェチ、ガンマニアは必見です。特に、黒木メイサ演じる、GRAY(グレイ)については、あらゆる角度から、その抜群なスタイルを楽しむことができます。露出ではなく覆うことによるエロス。さすがおじさん達、わかってるんですね。押井監督が、この3人の内、誰が一番タイプなのか、考えながら観ると面白いと思いますよ(黒木メイサだ、というのは短絡的ですね)。
映画の冒頭、大筒(20粍対戦車砲)を背中に担いだ戦闘服姿の男(JAGER:藤木義勝)がこちらに歩いてくるシーンを見ただけで、「あぁ、これは紛れもなく、押井監督作品だ」とわかりました(ファンなら、全員そうですよね)。紅い眼鏡の都々目紅一、天使のたまごの主人公、それらの映像が蘇ってくるのを感じました。同時に、「またか」という思いも一瞬、身をよぎった訳ですが...(笑)。
これほどまで、「俺は押井守だ!」と自己主張する監督も、珍しくなったのではないかと。タランティーノとか、いることはいますけどね。「わからない奴には、見てもらわなくてよい」この潔くも映画関係者にとっては悩ましい主張は、今回も健在でした。
しかし、押井監督は、「夢か現か」という今までのテーマ、もうどうでもよくなってしまったんでしょうか。今までの映画は、全て夢なのか、本当なのか、誰かの記憶なのか、などを考えながら見ていたと思うのですが、この作品は、明確に「バーチャル空間での物語である」となっていて、凄くあっけらかん、としています。
監督いわく「僕にしては珍しく、明るい作品になった」とのことですが。確かに、バーチャルとわかっている世界は、死ぬことがない(劇中、何度も登場人物がリプレイしている)ので、暗さは微塵も感じられないです。平気で死んだり、殺したりしている。これは、明るいというよりも、「虚しい」という言い方の方が近いのかもしれないですね。
しかしそれこそ、現実の世界なのではないかと。彼ら(登場人物)がリアルに生きる現実の虚しさ、それらが、バーチャルな世界にも間違いなく影響している。当然、その感覚は、現実を生きる我々の世界にもつながるものです。この映画では、そこまで描かれている(のかも)、と感じました。
登場人物は4人だけ。男1人に女3人。後はゲームマスターの声のみ。「4人しか出てこないの?」と、通常なら思いますよね。わかりやすくてよい、潔い。そういえばよいのでしょうか。しかし、それでも押井ワールドの住民4人を語るには短すぎるようです。各キャラの設定を読むと、それぞれ面白いのですが、映画は70分間のため、最低限の説明だけで終了しているのが残念。
※意味深な二宮金次郎とカタツムリのくだりを、その辺に当ててもらえればと!言い方悪いかもしれないですが、「壮大なプロローグ」を見せていただいた。そんな感じがします。よい意味で。
観てて一番思ったのは、男は悲しいなぁ、ということです。昔から押井監督作品にはそのテーマが出てきますが、今回の作品では、尋常ではないくらい、それを感じました。地べたをはいずり、有り金全て銃に費やして自己満足。しかも、女性陣に全く歯が立たない...。劇中何度も出てくるリプレイのシーン、これは笑ってよいのか、少々悩んでしまいました。まぁ、最後には活躍しますけどね!
また、押井監督の実写に良く出てくる踊りについて。今までは大概、踊るのは親父(か、おばさん)でしたが、今回はLUCIFER(菊地凛子)が踊ります。雰囲気ある踊りで、栄えがしてよいですが、できれば本当はもう少し尺が欲しかったなぁ、と。
この他、この映画を観ていて色々と疑問が生じました。解消できていないので、もしわかる人いたら、教えてください。
①二宮金次郎の銅像は一体何を物語ってるんでしょうか?この銅像の前で、10分くらい物語が進むんですが(進んでいるというか...)、 一体何なんだろうか!押井映画アイテムとしては、始めて観ると思うんですけど、勘違いだったらすいません。今後毎回この銅像が出てくるのか?しかし、パンフにも同じようなことかかれていたんで、結局、押井監督以外、誰もわかっていないのでは、と推測!
②カタツムリの運命についても、わかるような、わからんような。ギャグと捉えればよいのでしょうか?
③このバーチャル世界、リアルなマネーをゲットできるようですが、誰がお金出してるんですかね。企業の広告宣伝費にしては、物騒な内容ですよね。気になる...。
などと、気になることが幾つもある作品です。70分という時間は、押井監督にとっては長いのか、短いのか。前述の通り、良い意味で、プロローグ的な匂いを感じたのですが、出来れば続編(本編?)を観たいなぁ、と思いました。この物語、もっと奥に本当の物語があるんでしょ?きっと、プロットにはそこまで書いてあったんでしょ? それ、教えてくださいよ! お酒でも飲みながら、押井監督に聞いてみたくなる、そんな映画でした。
皆さん、ぜひ映画を観てみてください。私の疑問、もしわかるようなら教えてください。
私も、もう1度観てみようかな。
では。

©2009八八粍・デイズ/ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント
(高須健一)
アサルトガールズ:http://assault-girls.nifty.com/




















