生物多様性条約第10回締約国条約(COP10)および第5回カルタヘナ議定書会議(MOP5)に向けて結成された、生物多様性条約市民ネットワーク(以下、CBD市民ネット)の共同代表・高山進さんら運営委員5人が2009年6月16日(火)、名古屋市の河村たかし市長を訪れた。高山さんらは、生物多様性条約(CBD)ではNGOが重要な役割を果たしていることなどを指摘し、ホストタウンとしての名古屋市の役割への期待や、市民セクターとの協力関係構築への期待を表明した。
CBD市民ネットは、2010年に名古屋市で開催される生物多様性条約(CBD)COP10に向けて、条約締約国はじめ多様な主体に対して、市民社会の立場から地球規模課題の解決に向けた合理的な提言および情報発信を行うために設立された全国組織であり、団体・個人など約90の会員が所属している。
表敬訪問にあたって、高山共同代表や運営委員は、CBD市民ネットの活動を積極的に支援してほしいという要望だけでなく、途上国NGOの会議参加に対しても積極的に支援してほしいとホストタウンである名古屋市に要請した。
これに対して河村市長は、市民協働についての持論を展開した。
「NGOは自立したもうひとつの政府活動であり、海外では寄付金を基盤にして自立した活動が行われているが、日本で行われている市民と行政の協働関係というのは、一種のガス抜きであってほんとうの意味での協働になっとらん。行政の下請けだがね。これを変えなきゃいかん。わしの言っとる10%減税はそのための資金源なんだわ。減税した分を寄付金としてボランティア活動の予算に組み込んでいく。つまり減税によって市民にお金をお返ししていくが、そのお返ししたお金をもういっぺん、世直しのために寄付金として出してもらう。こういう仕組みをつくらんとNGO活動とかNPO活動は資金的に成り立たん。このようにわしは考えておる」と。高山共同代表らは河村市長の話に大きくうなずいた。
また運営委員のひとり、「藤前干潟を守る会」代表の辻淳夫さんは、このあと行政への不満をぶつけた。「長良川河口堰、設楽ダム建設、徳山ダムの導水路問題にあげられるように、この豊かな流域の自然をいのちのつながりとして見ていくべきところをいのちの基盤をズタズタにしてきた行政のやり方は実におかしい」と。
さらに河村市長の徳山ダム導水路発言にも及び、「いのちの尊さを顧みない従来の建設行政には反対です。河村市長の勇気ある撤退発言は実に心強く感じました」と辻淳夫さんが続けると、河村節が炸裂(さくれつ)した。「尾張名古屋が芸どころだった時、宗春が将軍吉宗に蟄居(ちっきょ)を命じられてから、尾張徳川家は将軍への道が閉ざされたわけだ。300年間の無念の歴史を忘れちゃいけない。名古屋文化の誇りは、コンクリートのお城じゃ持てんがや。文化の多様性を認めていくことが大事だし、精神的支柱を絶対、失っちゃいかん」。このあと会見は終わったが、河村市長は辻淳夫さんとなにやらヒソヒソ。




















